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Stacey Kent Live@Cotton Club [jazzっぽいの、好き?]

(4月1日土曜日-③)



 既に前回のBlogで触れたとおり、丸の内のCotton Clubにて、ステイシー・ケントのライブ(1stステージ)を観た。

 彼女に関しては、アルバム『IN LOVE AGAIN』を題材に、昨年の秋口にも旧Blogに書いているので(※参照→http://ilsale.at.webry.info/200510/article_1.html)、プロフィール的な細かい事はそちらをご覧頂けばいいのだけれど、それではちょっぴり不親切とも思うので、ここでも簡略な人となりのご説明を。

 ステイシー・ケントは1968年ニューヨークに生まれ、1991年頃に渡英。こちらでジャズ・サックス・プレーヤーのジム・トムリンソンと出会い結婚するなど、その後はイギリスに生活拠点を移して音楽活動を行っている。97年に『CLOSE YOUR EYES』で名門CANDIDレーベルからUKデビューを飾り、以降もコンスタントに作品を発表。2001年にはブリティッシュ・ジャズ・アワードのベスト・ヴォーカリストに選出されるなど、順調にその評価を高めていった。

 日本では2002年からキングレコードにおいて過去作品を含め5枚のアルバムがリリースされ、そのチャーミングかつキュートな歌声はリスナーの間でたちまち評判となり、要注目の若手実力派シンガーとして認められる。彼女はおそらくここ数年来、ジャズ・ヴォーカル・ファン達から最も来日が待ち望まれた女性ジャズ歌手の筆頭だったと云ってもいいだろう。僕も本当に心待ちにしていた来日公演だ。

Stacey Kent's official web site : http://www.staceykent.com/

 今回のステイシーの来日公演をサポートするのは、ジム・トムリンソン(ts)以下、下記アルバム『the lyric』のレコーディングにも参加しているデイヴ・チェンバーライン(b)、マット・スケルトン(dr)のリズム隊二人に、ピアニストだけがディヴィッド・ニュートンに代わって参加のグラハム・ハーヴィーの4人。

 10分遅れのステージは先ず4人が舞台に上がり、ちょっぴり後からステーシーも登場。
金色にも近い薄いオレンジ色の生地ベースに朱色の糸で全面に模様が施されたチャイナ・ドレスで現れた彼女は、思っていたよりずっと小柄な女性だった。写真だとスラッと細身で背もそこそこ高いふうに見えていたのは、実は彼女の頭がとっても小さいからだったみたいだ。スタイルもよく、ジャケット写真などで見るより実物の方が遙かに素敵な気がする。

 イントロが流れ、やがてふっとステイシーが歌い始める。
聞こえてきたのは、アルバムで聴き親しんだ「彼女の歌声」そのもの。

 リズムに乗り、小刻みに上半身をシェイクさせながら気持ち良さそうにスウィングするステイシーの姿に、嬉しさがじわじわ込み上げてくる。好きなアーティストのライブに初めて触れた時に感じる快感。ちょっぴり背中がゾクゾクする。最近こんな気持ちになること、少なかったものなぁ。

 実は今回は曲目をメモすることもなかった上、Cotton Clubのweb上にもセット・リストは掲載されていないので、曲目に関するステージ内容の記憶は情けないくらい断片的。ワインの酔いとステイシーの容姿に気を取られて、スタートの曲が何であったかも覚えていないくらい(苦笑)なのだ。確か“If I Ware A Bell”だったような・・・。違ったかな・・・(汗)。

 この日の演奏レパートリーは、ステイシーの夫君、ジム・トムリンソンの新譜『THE LYLIC』からのナンバーが中心だった。

 このアルバムはイギリスとフランスでは昨年末にリリースされていたようだが、日本の一般小売り店へのデリバリーはごく最近からのようで、今回の来日に合わせたかのように丁度タイミング良く店頭に並び始めたところ。名義はあくまでジムのソロ・アルバムなのだが、ステイシーはその全13曲中の11曲でヴォーカルをとっていて、実質はジム&トレイシーのデュエット・アルバムと呼んで差し支えない内容となっている。きっと契約レベルの問題か何かでトレイシーの名前を正面に出したくても出せなかったのだろう。CDパッケージを包むビニール包装にはグリーンのステッカーがかなり目立つように貼ってあり、そこには大きな字で「Avec "STACEY KENT"」と記されている。

 実際この日のステージでもジムのテナー・ソロはほとんど全曲に渡って展開され・・・と云うより、ほとんどヴォーカルとサックスのデュエットと云った方がぴったりだったかも知れない。夫の演奏を日本のリスナーに紹介するかのように、ステイシーは彼を立てて半歩退いたステージング。ジョビンの“Corcovado”を歌う際にはダンナ(ステイシーが唯一覚えた日本語・・・笑)のニュー・アルバムの紹介も。そして更には、ジムが敬愛するスタン・ゲッツの十八番、“Manha de Carnival(黒いオルフェ)”がインストで演奏される間、ステイシーが一旦バックステージに戻ると云った場面もあった。

 とても仲の良い夫婦のようで、見ていてこちらも微笑ましいのだけれど、あまりにもジムの新作からのチョイスばかりで、ステイシー本人の過去のアルバムからのナンバーが極端に少なくなってしまったのは、僕にとってはやや残念なところ。これって贅沢云ってるかなぁ・・・。

 それでも一番最後に、僕がステイシーを知って、好きになるきっかけの1曲だった“LET YOURSELF GO”を演ってくれたから、良しとしなきゃいけないね。

 最後に不満じゃなくて次回への希望をひとつ。

 ジムはゲッツに影響を受けている事からも明らかなように、メロディーを大切にするタイプ。ゴリゴリに吹きまくるサックス・プレイヤーじゃない。ステイシーの歌声に合わせて、メローに、優しく寄り添う。

 これが曲単位だととても素敵なのだが、トータルで見るとバラッド系が全てパターン化されてるような気もしてしまった。歌があって、サックス・ソロが必ずあって・・・と全てが同じムードで進行してしまって、演奏の展開にあまり変化が感じられなかったのだ。

 僕がこう思ってしまったのには、特に理由がある。

 過去ステイシーのアルバムで、レギュラーとして好演していたギタリストのコリン・オクスレイが同道しなかったことでリズムのメリハリが今ひとつ足りないような気がしてならなかったのだ。僕の中ではステイシーのサウンドにはコリンの歯切れの良いギター・プレイが必要不可欠の大きな存在だっただけに、今回の来日公演での彼の不在はとても悲しい。

 別に今日のこのメンバーの力量がどうのと云う問題ではない。コリンが一緒だったなら、との気持ちが僕にそう思わせたまでのこと。次回は是非彼にもステイシーと一緒に来日し、素晴らしい演奏を披露して欲しいものだ。


Artist : Jim Tomlinson
・Title : "the lyric"
Featuring Stacey Kent

・Release : 2005
・Label : O+music
 http://www.oplus.org/
・Style : jazz / Female Vocal

01. Manha de Carnival (I.Bonfa)
02. Corcovado (A.Jobin - G.Lees)
03. I've Grown Accustomed to His Face (F.Loewe - A.Lerner)
04. If I Were a Bell (F.Loesser)
05. I Got Lost In His Arms (I.Berlin)
06. What Are You Doing The Rest of Your Life (M.Legrand - M.&A.Bergman)
07. Cockeyed Optimist (R.Rodgers - O.Hammerstein)
08. My Heart Belongs to Daddy (C.Porter)
09. The Surrey With The Fringe on Top (R.Rodgers - O.Hammerstein)
10. Outra Vez (A.Jobin)
11. Jardin D'hiver (K.Zeidel - B.Bioley)
12. Something Happens to Me (J.Segal - M.Fisher)
13. Stardust (H.Carmicheal)

■Jim Tomlinson (tenor sax and percussion), David Newton (piano), Dave Chamberlain (double bass), Matt Skelton (drums), Stacey Kent (vocal expect 01 & 10)

※1、上記の「」はこの日のステージで演奏されたもの。但し記憶が曖昧なのでとっても自信有りませんが・・・(^^;。

※2、また、ステイシーのliveをご覧になって、かつこのBlogをお読みになったどなたか、どの日のどのステージでも結構です、セット・リストを控えておられましたら、是非教えて頂けると大変嬉しいです。不完全でも構いませんし、気長に待ちますので、ぜひぜひ宜しくお願い致します。


The Lyric

The Lyric

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Token
  • 発売日: 2006/03/06
  • メディア: CD


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